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小川にかけた橋を渡り、ゆるやかな坂をあがると最初にみえてくるのがホキ石仏(ホキ石仏第2群)である。 ホキ石仏は2つの龕に分かれていて、最初の龕は(第2龕)は九品の阿弥陀像である。真ん中の一体の阿弥陀像が座像でその両側に各4体の阿弥陀立像を厚肉彫りする。像高はそれぞれ1mほどで臼杵石仏群なの中では小さいほうである。破損が著しく完全な形をとどめたものはないが、現在修復がすすみ、右側の阿弥陀立像3体や観音菩薩立像は、昔の面影を少し取り戻している。 中心となる第1龕に、古園石仏の大日如来とともに臼杵石仏を代表する「阿弥陀三尊像」がある。阿弥陀如来は像高3m近い、丈六仏で、臼杵石仏の中では最も大きい像である。丸彫りに近いほど厚肉に彫り出され、衣紋や目鼻など、冴えた鑿あとを残し、木彫仏のような鮮やかさをたたえている。丸顔に、伏目という、いわゆる定朝様式の阿弥陀像で、制作年代は11世紀〜12世紀とされているが、肩から胸にかけて逞しく量感があり、厳しい表情とともに平安前期の様式も残す。脇持の観音・勢至菩薩も2mを越える巨像で苦渋を秘めた強い表情が印象的である。 2つの龕とも末法思想の流行とともに、来世に阿弥陀の浄土に生まれることを願って像像されたものである。現在、ホキ石仏は、立派な覆堂がつくられ、保存がすすんでいる。(下記写真の上段の右から2・3番目、下段3番目が覆堂の阿弥陀三尊) |
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