三股町の田の神


  都城市には入っていないが三股町は都城市と市街地が隣接しているので、このページで三股町の田の神も取り上げた。三股町には神官型の田の神と共に農民型の田の神も見られる。特に田上の田の神は宮崎県の農民型の田の神の代表する一つである。


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田上の田の神  北諸県郡三股町長田田上    高さ75cm

 JR日豊本線「餅原」駅の南東約1.5㎞。県道47号線から10mほど西へ入った村の入口に小さなお堂があり、そこに安置されている。格子がはめ殺しなっているため、全身の写真を写すことができない。

 シキをかぶり、右手にメシゲを、左手に椀を持つ、典型的な農民型立像の田の神である。シキと衣服は茶色に彩色し、顔を白塗りにする。穏やかな顔で、宮崎県の農民型の田の神の秀作の一つである。

 三股町は都城市と合併はしなかったが都城市の西に位置し都城市と市街地が隣接しているのでこのページに載せた。

アクセス
宮崎道都城ICより、国道10号線をへ約1㎞。桜木」を右折し約0.6㎞、右折し南へ2.1km。右折し国道269号線を西へ約0.8㎞。左折し、南へ1.7km。右折し県道47号線を約0.3㎞。右折しすぐ。
・JR日豊本線「餅原」駅
下車。南東約1.5㎞。


長原の田の神  北諸県郡三股町大字長田字長原    高さ35cm

 三股町長田の椎八重公園の南西500m付近の田んぼの畦道に祀られている田の神である。夏になれば草で隠れしまいそうな小さな田の神像である。

 シキをかぶり、右手にメシゲを、左手に椀を持つ、農民型座像の田の神である。左肩辺りに「大正六年 森田貞則 建設」の刻銘がある。ふっくらとした穏やかな顔の田の神で親しみが持てる。背後の田んぼは訪れたときにはキャベツ畑になっていた。

 

アクセス
宮崎道都城ICより、国道10号線をへ約3.2㎞。都北」交差点で左折し、南東へ県道108号線、12号線を5.5㎞で左折し県道33号線を東へ10.8㎞。右折し100m。大野農村広場の東約200メートルの田んぼの土手。

 

 

蓼池の田の神  北諸県郡三股町大字大字蓼池  字野中・字城下 

 野中の田の神は蓼池の集落の東の水田地帯の用水路脇の簡素な覆屋の中に祀られている。像高70㎝の神官腰掛型の田の神像である。両手を膝の上で輪組している。冠をとめるための紐(掛緒)が丁寧に彫られている。全体に白く彩色されていて装束の一部と掛緒と唇は赤に、腰から垂らした紐は青に塗られている。

 県道12号線から蓼池方面へ抜ける道の脇にある城下の田の神も彩色施された田の神で、像高90センチほどの神官座像型の田の神である。牡丹?の花が彫られた台座の上に乗っている。装束が三角や四角の角張った抽象的な表現になっている。

 

アクセス
・宮崎道都城ICより、国道10号線を南へ約1.1㎞で左折し、東へ3.6㎞。蓼池の集落の東の水田地帯の用水路脇に野中の田の神。JR都城駅前より宮座は交通バス上野上 山之口方面バス乗車「蓼池」下車。北東へ850mで野中の田の神。
宮崎道都城ICより、国道10号線を南へ約3.2㎞。「都北」交差点で左折し、東へ3.1㎞。蓼池方面へ抜ける道の脇に城下の田の神。JR日豊線「餅原」駅より南西2.1㎞で城下の田の神。



 

餅原の田の神  北諸県郡三股町大字餅原 字徳枡  字迫間 

 町営勝岡住宅に向かう坂道の途中には馬頭観音とともに、神官座像型の田の神が祀られている。毎年、化粧直しをしているようで、赤と青・白・黒で見事に彩色されている。城下の田の神と同じく角張った抽象的な造形であるが、胴体部分は三角ではなく四角形になっている。「文久元年 勝岡」の刻銘がある。文久元年は1861年。

迫間の田の神は餅原納骨堂の敷地内の立派な祠の中に祀られている。城下や徳枡の田の神と同じく、神官座像型の田の神で、装束が三角や四角の角張った抽象的な表現になっている。手 の組み方は、珍しい、右手が上、左手が下の上下輪握りである。本来、笏を持たすための輪組と思われるが、現在は大きなメシゲを持たせている。

アクセス
宮崎道都城ICより、国道10号線をへ約1.8㎞で左折し、南東へ3.5㎞。左折し、すぐ右折。町営勝岡住宅に向かう坂道の途中に徳枡の田の神。JR日豊線「餅原」駅より南西1.5㎞で徳枡の田の神。
・徳枡の田の神付近より東へ1.2㎞、右折し0.2㎞。餅原納骨堂の敷地内に迫間の田の神。JR日豊線「餅原」駅より南へ0.9㎞で迫間の田の神。



 

上小石の田の神  北諸県郡三股町大字樺山字上小石    高さ69cm

 谷地区の堂領池の西側の土手に水神碑とともに立っている。右手にメシゲを立てて持ち、左手に椀を持つ農民型の田の神である。椀は、真上から見た姿を真正面に彫りつけていて、見た目にはボールを持ったように見える。このような椀の表現の田の神は都城でよく見られるが、乙房神社の田の神など他の田の神と違ってシキが笠状になっている。

 作成時期についててはについては後ろに写っているのが水神碑に明治8年の刻銘があることからこの田の神の作成時期も その頃ではないかと推定できる。

 

アクセス
・宮崎道都城ICより、国道10号線を南へ約3.2㎞。「都北」交差点で左折し、南東へ県道108号線、12号線を8.6㎞で県道33号線東植木交差点、そこを直進し0.1㎞で左折し東へ2.6.㎞。第2地区分館付近で右折南へ0.6㎞、分かれ道を左斜めに入り南南東へ0.4㎞で堂領池の土手下。・JR日豊線「三股」駅より南南東へ2.6㎞で堂領池の土手下。

 

 


 

ballb03.gif (1352 バイト)都城市の田の神1 ballb03.gif (1352 バイト)小林市の田の神 ballb03.gif (1352 バイト)えびの市の田の神
ballb03.gif (1352 バイト)都城市の田の神2 ballb03.gif (1352 バイト)野尻町の田の神     ballb03.gif (1352 バイト)えびの市の田の神2
ballb03.gif (1352 バイト)高原町の田の神 ballb03.gif (1352 バイト)宮崎市の田の神

 

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