大和高原・室生の石仏1


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室生寺五重塔

  青垣山に囲まれた奈良盆地の、東に広がる開けた標高 400〜500mの高原台地が大和高原である。 丘陵には茶畑、 点在する小さな盆地には水田が広がる、素朴な風土のひなびた高原である。
 
  大和高原の南にも宇陀川、近鉄大阪線を隔て高原が広がっている。室生・宇陀地方である。

 この地は ”闘鶏(つげ)の国” として、飛鳥時代から栄えた地で、 室生寺をはじめ、 神野寺など飛鳥・奈良時代の文化財を持つ古刹がある。

 石仏でも 飯降磨崖仏という白鳳時代の石仏 (火災のため、ひどく荒れて像の判別もつきにくい。)がある。 その他、 大野寺弥勒磨崖仏をはじめとして鎌倉期の秀作の地蔵・阿弥陀・弥勒の石仏・磨崖仏が多くのこり、 石仏愛好家にとっては見逃せない地である。 

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大野寺より
弥勒磨崖仏を望む

tizu.gif (2477 バイト)大和高原・室生の石仏マップ


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宇陀市室生区の石仏 

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大野寺
弥勒磨崖仏

大野寺しだれ桜

 旧室生村(現在宇陀市室生区)は、近鉄室生口大野駅のある大野地区を境に、鎌倉期の石仏が多くある笠間・向淵の大和高原地区と、女人高野として多くの国宝を有する室生寺のある室生地区に分かれる。

 大野地区の宇陀川の川岸の大岩には、後鳥羽上皇の勅によって彫られた大野寺弥勒磨崖仏がある。大野寺のしだれ桜の間から見る巨大な弥勒仏は印象的である。

 室生地区は笠間 ・向淵地区に比べると室生寺がありながら、古い石仏は見あたらない。

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室生寺
軍荼利明王

つちんど墓地
阿弥陀
つちんど墓地
阿弥陀
つちんど墓地
阿弥陀三尊
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向淵三体地蔵 向淵三体地蔵 滝山
阿弥陀磨崖仏
滝山
阿弥陀磨崖仏

  

桜井市東地区・宇陀市榛原区の石仏 

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大内峠十三仏(地蔵菩薩)

大内峠十三仏

三谷
阿弥陀仏磨崖仏

  大和川も大和高原から流れ 出す。 その大和川(初瀬川)の 上流、桜井市滝倉 ・ 三谷地区にも鎌倉期の石仏がみられる。
旧室生村の西の旧榛原町(宇陀市榛原区)にも、濡 れ地蔵と呼ばれる鎌倉期の地 蔵がある。その他、 大内峠に は十三仏の磨崖仏がある。

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三谷寝地蔵・
地蔵石仏

三谷寝地蔵 三谷地蔵石仏 西方寺地蔵 滝倉弥勒仏

 

参照文献

清水俊明     「奈良県史 第7巻 石造美術」 名著出版
川勝政太郎 「日本石造美術事典」  東京堂出版

 

大和高原・室生の石仏2