四国八十八カ所霊場石仏(72番曼荼羅寺 大日如来)
・奈良県生駒郡平群町三里      北緯34度37分50秒 東経135度42分39秒    
・アクセス 近鉄生駒線「へぐり」駅より東0.8q。徒歩10分。
自動車  第二阪奈道「壱分ランプ」から南へ5.4q。
             
・ 平群駅の東750m、矢田丘陵の麓の集落が三里である。三里の名は岩井・安明寺・中ノ宮の3村に由来し、安明寺はこの地にあった寺の名前でもある。安明寺は聖徳太子の建立とも伝えられ、興福寺の末寺として栄えた寺院で、昭和51年まで叶堂と称されるお堂と本尊の千手観音が残っていた(本尊の千手観音は民家風の建物に安置されている。)。しかし、昭和51年、火事で叶堂は消失して、礎石と石段・石造物が残るのみである。

 叶堂跡に観音石仏・馬頭観音石仏の他に四国八十八カ所霊場石仏の金剛界大日如来座像石仏と弘法大師石像がある。四国八十八カ所霊場石仏は岩井の辻堂や春日神社・梨本観音堂と同じ形式で、基壇の上部に第七十二番と札所番号刻み、像の向かって右に讃州曼荼羅寺、左に大日如来の刻銘がある。顔は梨本阿弥陀堂や春日神社の霊場石仏のような丸顔ではなく岩井の地蔵堂の霊場石仏と同じく面長の整った顔である。